インターネット関連企業の・サービス設計者・経営者に一つどうしても必要なのではないか

と思う資質がある。それはネットネイティブでいられるかということだ。

ネットネイティブといっても別にHTMLから始まって、様々な制作ソフトウェア・背後で動いている

テクニカルな事象すべてに対する知見を持つ必要があるということではない。


カンさえあればいいと思う。このサービスは、これぐらいのものと人とお金がかかっていて

とか、このサービスのつぼはこのあたりにあるとかそういうかんどころがさえていれば

それでいいと思う。


逆にネットネイティブなんだけれど、このあたりのかんどころがわかっていない人は

実は結構多い。まあまあ面白いサービスを作ったり、面白い部分に注目したりしている人は

結構多いんだけれどこれを組み合わせて何をしていくのかとか、

どうやって大きくしていくのかとか世の中にどうやって伝えていくのか、

といった難題にぶちあたると、かんどころがさえないとそうした人たちは多くの場合、

どこかの段階で窒息してしまっているようだ。


かんどころを磨く方法がじゃああるのかといわれるとそれはそれで困るのだが、

大切なものの一つに数学的な数字に対するカン、心理学的な人間性を読み解くカン

みたいなものがあるのはある程度事実な気がする。


技術的に面白いじゃんとか、こことここをつなげるとこういうことができるとか

「できる」「おもしろい」だけでは、何のオリジナリティーもないし、世の中に正直

付加価値を提案できているとはいえない。組み合わせと発想をするのは、頭の柔らかい

高校生とか若い人でもできるし、本来彼らの領分にあるはずなのだ。

「できる」「おもしろい」の先に何が見えるのか、「できる」「おもしろい」の根本的な

意味がどこにあるのか、そういうものをとらえるカンをもった人は実はあまり多くない。

これはネット業界がまだまだ敗者復活戦の世界でしかなく、要領のいい人たちが

あまり参戦していないからではないかと思う。



私が経営のパートナー・後継者として考えたいプロデューサーに期待したいのは

まさにこうした部分だと思う。

ミクロ的な視点では、ネットサービスに対するカンみたいなものと

マクロ的には、究極的な目標とか付加価値がどこに向かうのかという部分の

戦略と理念みたいなものを同時に考えられるような人。まあそんな人はどんどん

起業するべきなんだけれどもね。